思い
今まで日常だったことが、日常から無くなってしまった。
そのことを感じる度、寂しく、胸がぽっかりと穴が開いてしまった気持ちになります。
朝、自分のお茶を作った後、ハクのお薬を作っていました。
今、お茶を作った後、お薬を作ることがなくなりました。
放鳥する前、室温をケージとの温度差があまり無いようにエアコン暖房とファンヒーターで部屋を暖めていました。温度計とにらめっこして「ハク、まだお部屋あったまらないから、もうちょっと待ってね」って、ハクに話しかけながら。
今、そんな温度差を気にする必要もなくなりました。
お薬を作っていた軽量カップもスプーンも、もう、使うことがなくなりました。
ハクは『もうおくすりのまなくていいんだー!やったー!』って、きっと、思ってますね。
仕事が終わって、家に帰る時「やっとハクのところに戻れる、ハクのところに帰れる」って、嬉しくてワクワクしながら車で家に帰っていました。
今は、家に帰る楽しみも嬉しさもなく、ただ、自然に涙が流れるにまかせてゆっくりと帰るだけです。
ハクと一緒に遊びたくて。ハクと一緒に笑いたくて。
ハクのあんよの温もりを感じたくて、ハクの匂いを胸いっぱい吸い込みたくて。
ハクが空へ旅立って2週間、そんな日々を過ごしてきました。
ああすれば良かった。もっと元気なうちに、もっとこうしてあげればよかった。
そんな後悔にも、胸が痛くて。
そんな過ごし方はハクが悲しむって、分かってはいます。
分かってはいても、どうしても寂しさが勝ってしまうことが多くて。自然に泣いてしまうことが多くて。
そんなわたしを、ハクはどうにか励まそうとしてくれているのがわかります。
先週、農協へハクの大好きだったリンゴを買いに行った時、この、八重のジュリアンを見つけました。
ハクのような白いジュリアン。小さなバラのような八重のジュリアン。
思わず連れて帰ってきました。 『ハクみたいでしょ?そだててあげて』
って、ハクがわたしに教えてくれた気がします。
そして、今朝は、庭の紅梅が、一輪咲いていました。
見つけた時嬉しくて、ぱあっと気持ちが明るくなって。
これも、ハクがわたしを笑顔にさせようと、気持ちを少しでも明るくさせようと、してくれたことだと思います。
毎日、ハクに助けられてばかりです。
こんなわたしが、どうしたらハクにそのお礼ができるのか。
それは、わたしが少しでも元気に、ちゃんとご飯を食べて、笑って、過ごすことなんだと思います。
そして、泣かずに。
まだ2週間。なかなか難しいです。難しいけど、でも、こうやって励ましてくれるハクにお礼がしたいから。だから、少しずつでも、頑張ります。
今日はお天気が良くて、いつも日向ぼっこをしていた場所でハクに日向ぼっこしてもらっています。
いつもの木の椅子の上に、ケージを乗せて。
その気持ち良さそうな様子をブログに載せようと思い写真を撮り、上の二枚の写真と一緒にMacに取り込んだつもりが、その写真だけ取り込まれていませんでした。
おかしいなと思い、もう一度取り込もうと何度も何度も試みても一向に駄目で。
そこで、ふと、気づきました。
ハクは、お骨になった姿を、もうここには載せて欲しくないって、わたしに伝えているんじゃないかと。
これから載せる写真は、元気だった頃の姿を、この部屋で楽しく笑顔で笑って遊んでいる写真を載せて欲しいって、そう思ってるって、分かりました。
だから、もう、お骨になったハクの姿は載せません。
元気で、楽しく遊んでいるハクを、以前の記事に載せていなかったハクの写真を載せていきたいと思います。
ハクが、嬉しそうににっこりと笑っています。
去年の11月、今日の、今と同じように気持ち良さそうに日向ぼっこしていたハクです。
「あったかくて気持ちいいねぇ」って言うと、ハクはいつもニコッと笑ってくれました。
今日も、同じように微笑みながら止まり木の上で、気持ち良さそうに日向ぼっこしてくれています。